数百万年前から診られる歯牙(口腔内の硬組織)のすり減り方

この画像は、上野の国立科学博物館に展示してあります、およそ360万年前のいわゆる猿人の「下顎のレプリカ」です。食事の違いはもちろんの事、現代人には見られないくらいすり減っています。「すり減る量」は多いですが「曲面から平面へ」と、今と変わらない「すり減り方」である事が今後の「人工形態」制作のヒントとなります。

 
 

現代人に合った「咬合診断」の発展が必用です

食事の変化によって「すり減り」の量が少なくなった事はもちろんの事、ここ100年位前からの歯科治療の発展により「歯の形態」を人工的に変える場面も多様化しています。これら要因から、「下顎」は単に口腔周囲筋によって支えられているモノですので、「顎の位置」の前後・左右・上下への微細な動態も多様化していることが想像できるかと思います。ところが現在においても「歯の形態」「歯のすり減り形態」および「顎の位置」を学ぶ学問の積み重ねが不十分であることは、歯科臨床家の多くが思うところです。そこでこのサイトでは、歯科技工士である私自身での人体実験・20年以上に渡る臨床模型を掘り下げての研究・介護現場での体験 をもとに気付いた点を提言していきます。 まずは、私自身、オリジナルで読み解きました「歯の形態」「歯並びの形態」「歯のすり減り形態」「歯の接触」「顎の位置が変化する要因」 等に関する基本メカニズムを解説します。

基本メカニズム一覧  7項目

きっかけはこのような疑問が始まりです

成長期における 全身および顔面骨格は 前後・左右・上下 に見事なバランスを保ちながら成長します
口腔内の上顎と下顎にある 前後・左右・上下 の歯牙も 見事にバランスを保ちながら萌出するはず !
特に口腔周辺の可動組織(軟組織) は他の身体関節より可動域が広く器質的変化も多様な部位であります
口腔の高径を左右する 歯牙形態と歯列湾曲が顎の位置解析のカギとなる(日常生活での体癖を除く)

ここに「咬合」の成書で未だ追及されない口腔内硬組織の「個性形態」と相関する 「顎の偏位」や「歯牙の接触と離開」メカニズム要因が隠されている

基本メカニズム解説 斜面の物理  >

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